2016年とBlackBerryについて

そういえば2016年ってBlackBerryにとっては激動の年だったなと思うわけです。
2015年末に初のAndroid搭載端末PRIVを発売してからOS10は不遇な状態でしたが、それでも開発は続けており、しかしながらなぜかCLASSICの早々な販売終了アナウンス、従来のスタンダードタイプのQWERTY端末はもう発売されないんじゃないかという噂も立ちました。

まぁ実際それ以降発売されていないのでCLASSICの販売終了は実質BlackBerryの従来型端末の敗北宣言とも取れるわけですが。
また、実は発表すらしていませんがQ10も1shopmobileなどでは既に取り扱いが終了しており、製品としてひっそり終わっていたりするんですよね。

きっとこの頃から、というかそれ以前からずっと端末事業はBlackBerry社の収益の足を引っ張ってきていたんだと思います。

去年一年使ってみての感想ですが、個人的にはPRIVは未だにすごくいい端末だと思っています。
またこんないい端末なんだからさぞ売れているんだろうと能天気に思っていましたw
しかしながら蓋を開けてみたら50万台しか売れておらず、BlackBerry社は自社での端末製造・販売を断念します。

売れなかった理由は、QWERTY端末への需要が減っているというのももちろんあるんでしょうが、やっぱり一番の問題は価格じゃないのかと思います。
やっぱりね、今のご時世10万オーバーの端末はなかなか売れないですよ。
10万オーバーのAndroid端末を売ろうと思ったら、Galaxyみたいに何か目新しい事を色々盛り込まないといけないと思います。(発火機能は除く)
CPUがSnapdragon808搭載という事から見てもPRIVは実際のところフラグシップ機のスペックではなかったのですが、価格だけはフラグシップ機並みの価格になっていましたし。

まぁ当時のフラグシップ機用のSnapdragon820などは非常に燃費が悪かったという話なのであえて外したのかもという考え方も出来ますが、それでも価格だけがフラグシップ状態というのは大きなマイナスだったように思います。

その後DTEK50、60とTCL社製の端末をリリースしましたが、どちらも有りがちな端末で今一つ評価も聞こえてきませんね。
DTEK60なんかはSnapdragon820搭載の高スペック端末ながら価格は499ドルとかなりお値打ち端末なのですが…

私からすると「BlackBerry社がこんな端末作る必要ある?」という程度の感想しか持たなかったりします。

その後端末事業から撤退してもQWERTY端末は出すよというCEOの発表がありMercuryへの期待が高まります。
Mercuryはどこが作ってるのか、BlackBerry社かそれ以外かというのがひとつの論点になっていたように思います。

私は一貫して「Mercuryは他社製品」と言っていましたがw

ブログなどにもちょろちょろと書いていましたが、そういい続けた根拠はこのあたりの記事にあったりします。

ハードウェアは赤字だからアウトソーシングするけどQWERTY端末の計画は続行するという事で、これってつまり安く出せるから続けるという事なんだろうと思ったんですよね。
また「仕切り直し」ではなく「継続」であればDTEK50、60と同じく最初から他社に製造を委託していて、そのまま製造を継続するんだろうと思っていました。
DTEK50、60が他社製なのにMercuryだけが自社製品というのも考えにくいですしね。

オフ会などでも「不採算だからって端末事業を切っているのにまだ自社で端末作ってたら株主に怒られるからMercuryも他社製品だよ」という発言を酔ってパスタ巻きながら繰り返していました。

今から考えるとDTEK50がAlcatel社の端末と中身は同じという話を聞いた時に気付くべきでしたよねw
実は端末事業撤退はかなり前から予定されていてDTEK50、60、Mercuryあたりはアウトソーシング化を見据えて外部に発注したんだろうと考えるとこの流れは自然な物で、PRIVはスタートダッシュからあまり好調ではなく、BlackBerry社は2016年の早い時期には既に自社端末製造に限界を感じていたんだろうなと。

それでもPRIV50万台というのはショックだったろうけどww

しかし皮肉なことにMercuryって端末事業撤退後初のQWERTY機という事で近年稀にみるぐらい色々と注目を集めているように思いますね。

製造がTCLという事で色々と不安になる人も多いと思いますが。
既に2機種出ていますし、今のところセキュリティ的な部分でも問題は見つかっていないようです。

きっとBlackBerry社も自社ブランドとして出す以上、最低限のセキュリティ面のチェックぐらいはしているでしょう。
心配なのはバックドアなどよりも端末への継続したサポートとか、そういった部分じゃないかなと思っています。

既に「セキュアな高級端末」という売り方は市場に受け入れられないという結論は出てしまっています。
ある程度の規模でそこそこの機能の端末を安価に出すという場合、中国やそれ以外の先進国以外の国の力を利用するというのは避けて通れない状態になっています。

現状は確かに望ましくないのは事実ですが、全く何もリリースされなくなってしまうよりは、ずいぶんマシだと思うので、とりあえずはTCL製のBlackBerry端末も見守っていくしかないと思います。(決して歓迎しているわけではありませんが)

コメント

  1. Yachanmjp より:

    全くもって同感です。

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