東京オリンピックのメダルは小型家電のリサイクルでまかなおうという「都市鉱山からつくるみんなのメダルプロジェクト」というものがあるらしいのですが。
昨日読売新聞のニュースでその進捗が思わしくないという記事を見かけまして。
そちらによるとメダル5000個作るのに携帯電話にして数千万台必要なのが、現状266万台しか集まっていないという内容なのですが。
これ読んだときには「2年かけて時には10万近いお金払って買った携帯電話をただでくださいって言ってそんなに集まるわけないじゃん」と思ったのですが。
というかよく266万台も集まったなと逆に感心しました。
まず、私の個人的な考えを書いておきますが、前述の通り携帯、スマホは大半が2年ローンで10万近いお金を払って入手した物で、それを「資源の有効活用」という名目で企業が無料で活用しようとするのはむしがよすぎると思っています。
例えばリサイクルショップに持ち込めば数千円から数万円で買い取ってもらえるものですから、企業がスマホを集める場合はきちんと下取りするべきだと思います。
逆に家電は新しいものを買ったら古いものはほとんど必要なくなります。
というか邪魔になるので、積極的に引き取ってもらいたいです。
これは私がスマホ好きで家電にあまり興味がないという性癖なのとスマホは自分の小遣いと決めているお金の範囲で買っていて、家電は家計と決めているお金から出している事が深く関係しているのかもしれません。
とりあえず、スマホは別に邪魔になるものでもないですし、出来れば手元に置いておきたいと思っていますし、家電は新しいものを買ったら古いものはなるべく早く処分したいと思っています。
以上のことを踏まえてこのプロジェクトのホームページを見に行ったらなんだかなぁと思う事があったので書いておきます。
「都市鉱山からつくる！みんなのメダルプロジェクト」について
とりあえずこのプロジェクトに対して「なんだかなぁ」と思ったポイントは二つあって、一つ目は「リサイクル」という名目で人のスマホの中の資源をかすめ取ろうとしているように感じられる点。
企業はスマホや家電に希少金属がつかわれている事を指して勝手に「都市鉱山」などと呼んでいますが、その金属が埋まっているのはお金出してそれを買った人の持ち物の中、いわば人の土地です。
「希少鉱石を採りたいのであなたの土地をただで掘らせてください」というのはあまりに図々しい話だと思います。
仮にその土地がずっと使っていない土地だったとしてもです。
オリンピックもそうですが、日本は何かにつけて「ボランティア」という名目で労働力や資源をただで調達しようとします。
たしかオリンピックのスタッフもボランティアで調達しようとしていますよね。
「コミュニケーション能力があり」「外国語が話せて」「1日8時間、10日以上活動出来て」「研修が受けれて」「開催時に18歳以上で」「協議の知識や観戦経験がある」人を「無償かつ宿泊費、交通費自己負担で」
なんというか、いいかげんこういう乞食根性やめにしませんかね。
オリンピックの経済効果って、こういうところから仕事としてお金配っていかないといけないんじゃないですか？
次に二つ目のポイントですが、これは読売新聞に対して「なんだかなぁ」も含まれており、まずはそちらについて書いておくと。
「メダル5000個作るのに携帯電話に換算して数千万台必要だけど今携帯電話は266万台しか集まっていない」という部分です。
これだけ読むと「1/10も集まってないんじゃないか」と感じがちですが、実は別で小型家電も集めていて、そちらは約9000トン集まっていますが、そちらは切り捨てているんですよね。
なんか記事をセンセーショナルにするために、わざと切り捨ててるんじゃないの？としか思えません。
しかしながら、本当に悪いのはこのプロジェクトの報告の仕方で「プロジェクト進捗状況」というページを開くと回収状況は「全国自治体による小型家電回収」が8915トン「NTTドコモによる回収」が266万台と記載しているのですが。
それでメダル何個作れるのかきちんと書いてないんですよ。
こんなの進捗状況とは言えませんよね。
たぶん進捗が芳しくないからこうやってぼかして書いているんでしょうけど、今度はそこだけ切り取られて、さらに状況が悪いように新聞に書かれています。
進捗報告がきちんとされていない、これが二つ目のポイントになります。
東京オリンピックが小池都知事のせいで色々ととんでもない事になりつつあるのは事実だと思いますし、このプロジェクトも本当にろくでもない物だと思いますが、それに便乗して必要以上に事態を悪く見せて叩く新聞社の姿勢もろくなもんじゃないな、と思います。
コメント