WindowsPhone終了を受けてITProにこんな記事が掲載されていました。
記者の眼 – さらばWindows Phone、MSが犯したIBMと同じ間違い:ITpro
こちらの記事ではWindowsCEやPocketPC、WindowsMobileとった前世代のMSのモバイルOSについては触れられておらず、それは少し寂しいです。
W-Zero3なんかも無かったことになっているのが少し残念ですね。
それはともかく、こちらの記事によるとWindowsPhoneが犯した間違いはデスクトップPCとの互換性にこだわりすぎたせいだと書かれています。
確かにそれもあるかもしれませんが、個人的にはそうは思っておらず、やっぱり現地の生活に根ざしたアプリがあまりリリースされていなかったことが原因だと思います。
例えば銀行の口座を確認するためのアプリ、クレジットカードの使用状況を確認するためのアプリ、新幹線のチケット予約のためのアプリ、飛行機の予約、新幹線の予約などなど、生活を便利にする類のアプリが用意されていないというのは結構不便なもので。
逆に言うとこういうアプリがないと、既存のシェアを持っているOSからシェアを奪えないと思うんですよね。
例えばWindowsPhoneを購入したとしても、それで上記のようなアプリが使えなければ、そのサービスを使うために結局AndroidであるとかiOSであるとかを使い続ける必要があり、乗り換えてしまうことが出来ないため、相手からシェアは奪えないんと思うんです。
それは日本で展開しようとしたBlackBerryにも同じ事が言えるわけで。
Boldがリリースされた当時、RIMの部長さんと何度か話をした際に、結構口を酸っぱくしていったのが上記のようなことで、そのおかげで確かJALのアプリとmixiのクライアントなんかはリリースしてもらえたのですが、それ以外はあんまり、というか当時RIMはアプリにBIS回線の通信をさせるのに開発者からお金を徴収していて、そのせいで全然アプリの数が増えなかったんですよね。
海外ではBISを通さない通信を使うという選択肢もあったのですが、日本ではdocomoがBISを経由する通信以外を塞いでしまっていたため、アプリが全然出そろわず、日本での展開の大きな障害になったと思っています。
いずれにせよ、今後何らかの新しいOSをリリースするのであれば、そのメーカーはまず各国の生活に根ざしたアプリを用意して、乗り換えても不便がない状態を用意する必要があると思います。
まだどこも出来ない状態であれば、例えば銀行や航空会社などが自発的に対応するのを待てば良かったのですが、今はどこかで出来ればそちらにユーザーは流れてしまいます。
メーカーはOSを発表する前か同時ぐらいに、生活の基盤インフラ周りのサービスを提供しているところと調整してアプリを準備してもらう必要があると思います。
それが出来なければ、android、iOSのシェアを奪うのはなかなか難しいと思いますね。
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