BlackBerryユーザーグループでも話題になっていますがBlackBerry社がハードウェアの独自製造を終了という事について

BlackBerry社のハードウェア独自製造終了について、ユーザーグループ内でも結構話題になっています。
話題としてあがっているのは以下のような内容

・もうキーボード付きの端末は使えなくなってしまうのか
・Mercuryはどうなるのか
・Nokiaと同じような道をたどるのか

といった話題が目立ちます。
これについて私なりの考察を書いておきたいと思いますが、それ以前にニュースサイトには結構デマに近いいい加減なキーワードが出回っているので、まず今回の件、どういうことなのかをまとめておきます。

そもそも独自製造終了であってハードウェア事業からの撤退ではない

そもそも誤解が生じているのは国内でのニュースのタイトルにも問題があるように思います。

BlackBerryのハードウェア独自生産からの撤退に関しニュースをまとめてみた
BlackBerryが端末の独自生産をやめ、外部のパートナーに委託し、今後はソフトウェア開発に注力するという発表を受け、Googleでニュース検索をかけてみました。 BlackBerryは現地時間9月28日、スマートフォンの生産を打ち切ると...

中でもひどいのは「BlackBerry、スマートフォン生産の打ち切りを発表」「BlackBerryがスマホ生産から撤退、今後はソフトウエアに注力」「BlackBerryがハードウェア事業から撤退 スマホなど生産終了」この三つです。

ポイントは端末の自社開発をやめるという事で、端末を販売しないという事ではないという事。
なので「生産打ち切り」「生産から撤退」「ハードウェア事業からの撤退」というのは今の時点ではかなり乱暴なタイトルで、事態を正確に表していないわけです。

これまでBlackBerry社は自社の端末をハードウェアもソフトウェアも自社で作成していました。
これはつまり自社で設計、開発したハードウェアにこれまた自社で開発したOSやソフトウェアを載せて販売していたという事です。

この方法の良いところは端末の細部に渡って自社の意向を反映できること、手っ取り早く言えば自分の思い通りの端末が作れるということです。
その反面コストが非常にかかるという欠点もあります。
普通はこうしてこだわって作った端末は多くのユーザーに受け入れられ、数が出るため製造にかかるコストも安くなり、儲けが出るという仕組みになっているのですが…

しかしながら、ここ数年こうして開発したBlackBerry社の端末が全然売れないという状況が続いていました。

これによって端末開発にかけていたコストが、端末の販売でペイ出来ない、つまり赤字になっていました。

それに対してAndroid向けのセキュリティソフトなどは非常に評価が高く好調で、ソフトウェア開発の好調さをハードウェアの設計開発費が圧迫するという状態が続いていました。

そこで端末の自社開発をやめて、パートナー企業に外注しよう、というのが今回の決定であり、発表になります。
なのでこの発表を以て直ちに「BlackBerryの端末が無くなる」というのはあまりに早計です。

もうキーボード付きの端末は使えなくなってしまうのか

これについての回答は明確にNOです。
CEOであるJohn Chenがインタビューに対し、QWERTYキーボード端末の発売計画は継続中だと回答しています。

[News]BlackBerry社CEOのJohn Chen:いわくBlackBerryの QWERTY keyboard は生き残る
BlackBerry社は従来から不採算部門であったハードウェアの自社開発を終了し、その部分をパートナーにアウトソーシングすると発表しました。 しかしながらCEOのJohn ChenはリポーターのAmber KanwarにQWERTYキーボー...

パートナー会社として指名されているのがインドネシアの会社(インドネシアはBBの主戦場)であるという事もあり、今後もこれまでの頻度、品質であるかは別としてQWERTY端末は発売されていくのだろうと考えて良いと思います。

Mercuryはどうなるのか

Mercuryについては上記のインタビューから判断して、発売されると考えても問題なさそうです。
この場合の可能性として有力と考えられるのは以下の3つ。

・Mercuryはすでに自社開発されており、販売される
・Mercuryは自社開発中だがパートナーが引き継いで開発、販売される
・MercuryもDTEKと同じくすでに外注済みでパートナーが製造しており、そのまま開発、販売される

普通自社開発をやめると言っても明日から一切やめるというわけではなく一定の期間は設けるものですし、Mercury販売後に解体という可能性もあり得ますが、それよりはもとから外注するつもりですでに外注部に発注済みという可能性の方が高いのかなと思っています。

Nokiaと同じような道をたどるのか

これも少し違うと思っています。
NOKIAの場合はだめになってきた会社をただ分割してハードウェア部門をMSに売り払い、NOKIA自体はライセンス関連で細々と生きていっていたわけですが、BlackBerry社の場合はまがりなりにもセキュリティ関連の舞台ではそれなりに成績を残しているので、不採算部門を切り離したという事で、これからの巻き返しというか、それなりに何らかの成果を出す可能性はまだ残っていると思っています。

セキュリティ方面で成果を出せば、パートナーへの端末の発注だって増える可能性もあります。

まぁ、そのうち「あ、別に端末売らなくてもいいんだ」と気づいてしまう可能性だってありますけどw

とりあえずユーザーとして気をつけておくべき点としては、今の端末を長く使い続けたいのでれば、予備機の購入は早めにしておいた方がいいかもしれないねと言うことです。

コメント

  1. さえき より:

    please disable your Ad Blockerと出てきます。
    これは何かの設定?

    • Kuro より:

      どこで出てるのかわかりませんが…
      ブラウザで広告表示を切る機能を使ってるんじゃないでしょうか

タイトルとURLをコピーしました