SIM通 忘れないで!「BlackBerry」という名機があったことを という記事を読んで昔の事を思い出したり

BBB日記

モバイルプリンスさんの「BlackBerryという名機があったことを忘れないで」という記事を読んだのですが。

BlackBerryみたいなアクセス稼げない機種でよくこんな記事書けたな、と感心しています。

個人的にはBoldは日本で売れなかっというよりも、BlackBerry Boldが日本で発売された時は既に斜陽の走りの時期で、コンシューマーの前にiPhoneやAndroidという面白げな選択肢が提示されており、一般の人にとってBlackBerryよりも面白いと思える選択肢がたくさん出てきたからだろうなと思っています。

それでもBoldが日本で売れなかった理由として、リリース直後の発熱不具合で販売が一時中断し、ほしい人の熱意が冷めたとかもあるんだろうと考えつつ、やっぱりRIM(BlackBerry社の旧名)の殿様商売というのも理由としてあったんだと思います。
当時新機種が発売される時期には店頭にメーカーのスタッフが常駐して、売り子に混じって例えばユーザーの不安であるとかそういったものに答えていたりという光景が珍しくありませんでした。

が、当時のRIMのコンシューマー担当の人にそういうことはやらないのかと聞いてみても「うちはキャリアに下ろすだけで売るのはキャリアの仕事」という返事が帰ってきまして。

まぁ会社がそういう方針らしいので、やろうにも予算が付かないんでしょうけど、その結果BlackBerryの事をわかる人というのが店舗に一人もおらず、ごく稀にBlackBerryが好きという変わった嗜好の店員さんが自発的に学んで詳しくなるという状態で、結局どの店も説明もサポートもほとんど出来ないから怖くて売れない、という事態に陥ってたわけなんですよね。

これエクセル使えますかと聞かれても、カタログ見て、対応してるアプリが入っているらしいから使えると思いますとしか答えられないんですよ。

そんな端末誰が買うのかって話で。

独自OSなわけですからなおさら情報が必要なわけですが、そういうときに他社は店頭に人を派遣していて、RIMJはキャリアが売れ、ではねと。

また、docomo以外の展開もSBMからの発売は当時の日本法人であるRIMJの社長の意向で結構な販売台数ごり押しして決別して、すでにBISの準備まで出来ていたのに話が流れてしまっただとか。
日本通信とRIMJは上の方の人がアレがナニな感じで発売されることが無かっただとか。
そんな通信業界の世界は狭いねいやぁね、というようないろんな裏話もあったり無かったり、本当にあった話だったら面白いなと思っています。(こういう書き方する理由は察してください)

さらにdocomoの機種の選定もおかしくて、Bold→9700と来て次がCurveというね。

Curveなんかもともと海外では無料で配るために作られたような廉価モデルなわけで、そんなのが新発売だからって7万とか8万とか当時のBoldより高い値段で店頭に並んでしまうというね。

ちなみに当時Curveと採用を競ったのがTorchだったんですが、縦スライドですごく格好良いモデルで、これの白が採用されてたら、少しは風向きが変わったんじゃないかといまでも思います。

さらにはBIS回線を通すため色々出来ないことが多かったというのもありますね。

BlackBerryって実は二通りの通信方法を持っていて、BISともうひとつは端末にAPNを設定してBISを通さない通信と。

海外ではメールやWebといった負荷の少ない通信はBISを通して素早く行い、それ以外の通信はAPN経由で行うという使い方をしていました。

しかしながらこのAPNを通す通信をdocomoが許可していなかったため(色々な理由でできなかったのかもしれませんが)リリース当初動画が見れないとかストリーミングの音楽が聞けないとか、またRIMも当初はこのBISを通す通信を許可するのに開発者から結構高額なお金をとっていたため、フリーソフトは軒並み日本では通信できないとかそういった事態に陥っていました。

あれもこれも出来ない状態でandroidと同じお金をとられるって、客なめてるのかって話です。
このあたりも当時のコンシューマー部門の部長さんとかと何度も話をして、それこそ東京に行く度にRIMJに足を運んで、BlackBerryUserMeetingとかで開発者が話す様子とかもきっちり見せて、BIS経由の通信を使うにあたっての高額課金を撤回してもらったり(もちろんこれも私だけの手柄というつもりはなくておそらくBlackBerryが売れないという状態が続いて、このままではあかんという空気がRIMの中にもあったんだと思いますが、時を同じくしてしつこくプッシュした甲斐も少しはあったと思っています)

属地のサービス、例えば楽天とか当時で言えばはてなとか尼Jとか飛行機予約や新幹線予約やそういった日本に根ざしたローカルなサービスのアプリがないとダメだといってRIMからお金払って作ってもらえないのかと交渉したり、当時担当者はmixiを利用しててそれだけはちゃっかり作ってもらっててわらったけど、たしか航空券用のアプリだけは何とかなったんだっけ。

とかとか、当時の数年間の思い出が溢れてきて止まりませんw

まぁ、結局上記でブツブツ言ったような内容は海外では利用できていて、それでも海外でも売れなくなっていったわけですから、それだけが理由だとは思っていませんが、日本でブームすら作れずに終わった一因ではないのかなとは思いますね。

結局はAndroidやiOSといったこれまでに無い面白そうなライバルが出てきて、こりゃいかんとOS7からOS10へ切り替えようとしてアプリ開発者を全部切ってしまって、さらにOS10の初期が本当に酷い出来でユーザーの乗り換えにも失敗して、というドタバタ劇は大きかったでしょうね。

いわゆる自滅の要因も大きかったと。

androidアプリをエミュレーターで動かせるんだったらOS7のアプリはもっと簡単に動かせただろうにね。

で、プリンスさんの記事を読んで気になったのですが、OS10への突っ込みが甘いというかほぼ無いのが気になりました。

CLASSICも日本語入力がもう少しまともならもう少し風向きも違ったかもしれないです。
といっても売れてもせいぜいBoldとか買った層の避難先ぐらいの台数でしょうけど。
というかOS10はAndroidアプリが入って動くというぐらいに他人のフンドシで相撲を取る気満々なんだったらIMEとかが入って動くぐらいのクオリティの物に仕上げておけば、各国の言語入力サポート云々の問題もなくスムーズに展開できたんじゃないかと思います。

特に文字入力を売りにして日本で売るならATOKぐらいは動かないと話になりませんよね。

それがアプリは入るけどIMEは動きませんとか、自分のフンドシを取って決まり手はもろだしみたいな状態で。

などと昔を振り替えって愚痴を言いだすと止まらないのでそろそろ黙りたいと思います。

OS10について思うことは、機会か要望があればまたいつか語りたいと思います。

SIM通 忘れないで!「BlackBerry」という名機があったことを

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