実家の近所に住んでいる姉から、無線LANが3階まで届かないから何とかしてほしいという相談を受けまして。
色々と調べてみた結果をメモとして書いておこうと思います。
姉の家の無線LANルーターはNECのAtrem WG2600HP2という結構古い機種です。
機種選定に関しては姉の家に無線LANを導入したときにどうせ色々相談されるだろうからと、当時近い時期に導入していた私のルーターと併せたという経緯があります。
このルーターはあまり取り立ててすごい点も無いのですが、さほど問題も発生せず安定して使えている、個人的に結構優秀なルーターだと思っています。
姉に現状を確認してみたところ
・最近3階でもタブレットを使うようになった
・2階は全く問題なく快適に使えている。
・3階は電波が非常に弱く繋がったり繋がらなかったり、繋がらなかったりという感じ。
・WiFiルーターは1階設置で位置は動かせない
との事でした。
つまり2階まで届いている電波を3階まで届くようにしたらいいという事ですね。
中継器について
無線LANの電波が届かないという時にまず検討するのは中継器を入れる事だと思います。
中継器というのは無線LANの電波を中継するために設置する子機のようなものになります。
あくまで電波を中継するだけの役割なので接続後の処理は親機の無線LANルーターで行います。
中継器は電波の悪いところにおいても仕方ないので(親機と中継器の通信が遅かったら中継器に繋がっている機器の通信も遅くなる)、今回は2階は特に速度の低下などは見られないとの事なので、2階の電波の良いところに中継器を置くことで3階までの電波を補強するという方法を考えました。
中継器を導入するメリットは追加投資が安く済むこと。
デメリットとしては場所によって最適な電波に繋ぎ替えたりしてくれないので、通信の経路として遠回りになる可能性があります。
例えば3階にいる間にタブレットで2階の中継器に繋げてネットをしていて、そのままタブレットを1階に持って降りて引き続き使った場合、そのまま2階の中継器経由で通信を行い、本来の回線速度が出ない、なんて可能性があります。
ちなみにWG2600HP2の場合中継器として使える機種は以下で確認できます。
ただ、Atermの中で中継器として使えて値段がそこそこ安い物(4000円前後)はどれも発熱の問題を抱えているみたいな感じなんですよね。
だからと言って今更高いモデル買うのも馬鹿らしいですし…
というわけで少し悩みましたがメッシュWiFiの導入を検討してみました。
メッシュWiFiについて
メッシュWiFiというのは中継器の代わりにサテライトルーター(親機の機能を持った中継器のような物)を設置して電波を補強するWiFiです。
親機とサテライトルーター間で連携して繋ぎ変えを行ってくれるので、前述の中継器のように通信の経路が遠回りになるようなことはなく、最適な経路で通信が可能です。
メッシュ(網)の名の通り本来はサテライトを複数置いて電波の死角を無くす構成を想定しているのですが、今回は親機とサテライト1台の2台構成で行きます。
サテライトルーターも電波の悪いところにおいても仕方がないので(理由は中継器と同じ)2階に設置します。
メッシュWiFiのメリットはルーター2台体制になるので家全体の接続の快適さが上がること。
姉の家は大家族なのでこのメリットは結構うれしいんじゃないかなと思います。
デメリットはそもそもWG2600HP2はメッシュWiFiに対応していないので新規に購入が必要な事。
そしてルーター2台買うので費用が高いこと。
とりあえず個人的な偏見でBuffaloは昔酷い目にあったのであまり選びたくなく、NECも最近の評判がよろしくないので躊躇してしまい、TPLinkは中華企業の上昔いろんなところに勝手にアクセスに行くという話を聞いた事があって除外。
調べていると、仕事でも何度かネットワーク機器を使ったことがあるネットギアの製品があったのでこちらを第一候補としました。
NETGEAR Orbi メッシュWiFi6 Micro AX1800 2台セット 無線lan ルーター Wi-Fi6 11ax RBK352
こちら有線LANのポートも親機に3つ、サテライトに2つ付いており古いネット対応家電の繋ぎ込みもOK(無線対応してないインターネットTVとか)
Amazonの商品ページとかを見ているとWiFiの対応が802.11ax, 802.11acとしか書かれておらず、万一802.11bとかあったらどうすんの?と不安になったのでマニュアルをダウンロードして確認。
一応対応はしているみたいですね。
と、ここまで考えて気が付いたのは、ここでメッシュWiFi導入したら(サポートのため)うちも買い替えないといけない?
という事。
それは面倒くさいです。
うちみたいな小規模ネットワークに関してはメッシュWiFiはあまり意味ありませんし。
結論として使い投資は無しで
というわけで、話は振出しに戻り。
他に何かいい手はないかと考えていましたが、先ほど読んでいたマニュアルがきっかけで無線LANの5Ghzと2.4Ghzについて少しおさらいしてみました。
基本的に無線LANには2.4Ghzと5Ghzがあり、2.4Ghzは遠くまで飛んで障害物に強いけど家電(電子レンジ)や他の無線(Bluetooth)との干渉しやすく、干渉すると通信速度が落ちやすい。
5Ghzは干渉は少ない物の壁や床などの障害物に弱いという特性があります。
というわけで、これもしかして2.4Ghzで電波飛ばしたら3階まで行くんじゃないの?とWG2600HP2の設定を見直していると、このルーターって5Ghzと2.4Ghzの電波を同時に飛ばせるんですよね、っていうか既に飛ばしていました。
5Ghzの電波のSSID(無線LANの名前みたいなもの)をhogehoge、2.4Ghzの電波のSSIDをhogehoge24として飛ばしていました。
3階で活用していたタブレットは普段5Ghzで繋げており、そのため3階までもって上がると電波が弱くなっていたという事のようでした。というわけで、タブレットに2.4GhzのSSIDとパスワードも設定してやり、上で使う時は2.4Ghzに切り替えてみたらこれがバッチリ通信が通る。
かくして、追加投資など一切なく姉の家の電波問題は解決したのでした。
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